ワールドエンドヒーローズ ~爽快感と世界の謎と北村倫理・1~
ワールドエンドヒーローズ、はまりました。
皆さま、ワールドエンドヒーローズというゲームはご存知でしょうか?
Twitterで宣伝を見た人も居るかもしれません。
ワールドエンドヒーローズは2018/11/13にリリースされたばかりのソシャゲです。以下「ワヒロ」と略します。
簡単にご説明すると、イーターという怪獣がいる世界で、世界を守る男子高校生ヒーローたちを導く指揮官になろう!!というゲームです。登場するヒーローたちは15人、イケメンから筋肉から個性派まで取り揃えられています。
公式では女性向けとして紹介されていますが、指揮官とヒーローの恋愛要素はほぼありません(一部そう受け取れるセリフがあるかも?くらいです)
そのため、いわゆる乙女ゲームをあまりしない人でも気軽に楽しむことができます。
さて、私がワヒロにはまった理由なのですが、
- 絵が落ち着いた雰囲気で好き
- 個性豊かなキャラクターたち
- メインストーリーはまだ二章までだが、サイドストーリーの他、アライブチャットやボイス、さらに合宿場のアクティブログまで、楽しく見れる(聞ける)要素がいっぱい
- これらの一つ一つを通してキャラの多面性が見えてくると、どのキャラも性格に深みがあり、設定がしっかり練られていることに気付く
- それにより、ますますキャラクターたちが好きになっていく
- そして作りこまれた世界観も徐々に明らかに
- 一見普通のようで厳しい世界と、キャラクターたちの抱える重い事情
- しかしシリアスもありながら重くはなりすぎず、どことなく見ていて微笑ましい場面も多いシナリオ
- シナリオがしっかりまとまっていて面白い
- キャラクターたちに口説かれない
- シンプルに見えて配慮されたUIで遊びやすい
- システムも課題も簡単なので気軽にプレイできる
- 経験値が多くレベルアップしやすいので楽しい
…などなど、大小含め様々、語りきることが難しいほどたくさんあります。
しかしあまりにも多いため、今回は私が特にワヒロで魅力に感じている点、3つのみに焦点を当ててお話したいと思います。
それは、
1.サブリミナル爽快感
2.みんな大好き世界の謎
3.北村倫理
この3点です。
3点まとめて投稿しようかと思いましたが、長文となったため、ひとまず1のみ投稿し、2と3は後日別記事にて語りたいと思います。
1.サブリミナル爽快感
ワヒロをプレイしていると、様々な場面で「爽快感」があります。友情&努力&勝利の揃った少年漫画を読んだ後のような、そんなすっきりとさわやかな気持ちです。
では、ワヒロのどんな部分が爽快なのかといえば、「シナリオやキャラクターが与える印象」と「システム部分の視覚や聴覚への作用」が主要因ではないかと考えます。
「シナリオやキャラクターが与える印象」
まず初めに説明しなければならないのは、ワヒロの世界観は重く、キャラクターたちも重い事情を抱えているということです。
この世界はイーターという敵はいるものの、我々の住む世界と一見変わりのないように見えます。
しかしそれは高校生ヒーローたちが世界を守っているからです。大人たちは少年たちが戦うのを当然としていて、一部の大人はヒーローたちを政治的に利用しようとしています。
少年たちの一部は、人体改造やミュータント化手術などを受けています。しかも人体改造についてはもはや伝統となるほど一般的な認知度らしく、この世界のワールドエンドな状態が推察できます。
そして敵と戦うだけでも命がけなのに、ヒーローに変身すること自体、魂を失う危険があるという恐ろしい設定です。
さらに政治や宗教なども裏で動いているようで、まさに公式の「ヒーローなんてかっこいいもんじゃない」という言葉が重くのしかかります。
そしてキャラクターたちも、それぞれが重たい事情を抱えています。
公式HPで公開されているだけでも、記憶喪失とか、3人で同じ養護施設で育ったのに1人が裏切ったとか、親友を失って彼の代わりにヒーローをしているとか、余命宣告を受けているとか、とにかく重い。さらにストーリーを進めていくと、ほぼ全員に事情があることがわかっていきます。重い。
そんな鬱ゲーだの闇ゲーだのと言われそうな設定のオンパレード、それがワールドエンドヒーローズです。
しかし実際に遊んでみると、闇のようなものは意識しない限りあまり感じません。
そう、前述の通り、むしろ不思議と「爽快感」があるのです。
では何故この設定で爽やかになるのか?
それはヒーローたちの意志が強く、根が善良で、裏表がないからではないかと思います。
(※北村倫理関係を除く:後述)
ヒーローたちは個性的で自由に動きがちな子が多く、正直で、しかも自分の意志を曲げません。喧嘩っ早く、あまりに自由すぎて、ストーリーの途中で見ていて心配になることもしばしばです。時にはヒーロー同士が対立することもありますし、ヒーローとしてこれで大丈夫だろうかと、最初は困惑しました。
しかし自由で正直で意志を曲げないことは、他人の心を身勝手に傷つけることとイコールではありません。確かに対立することもありますが、陰から相手を陥れたり、相手の心を痛めつけるような真似はしない、そういう善良な人間性をヒーローたちは持っています。真正面から自分の意志をぶつけるやり方であるからこそ、陰鬱に引きずったりはしないし、見ていてつらい気持ちにならない。むしろ爽快だと言えるでしょう。
(伊勢崎くんと佐海くんについては少々特殊ですが、伊勢崎くんのサイドストーリーを見ると、あの二人だけはあえて例外になっているのだろうと考えられます)
そう、根底にあるのは彼らの善性です。だからどれほど自由で好き勝手に見えても、やり方が違っていても、最後には彼らは誰かを助けるために行動します。その姿はまさに「ヒーロー」であり、非常に好ましく感じるでしょう。
ストーリー中で彼らの重い事情が語られることも多々あります。重い世界観が垣間見えることもあります。しかしそれは、必ずしも話を重くするものではありません。
もし立ち止まって自分の悲劇を嘆いている子ばかりなら、物語は一気に重苦しくなるでしょう。しかし彼らは強い意志で、悲劇も全部飲み込んだうえで、自分で自分がどうしたいのかを決めて、一貫してそのために生きています。その生き方が正しい方向なのかはわかりません。ですが、自分の在り方を曲げない姿は、見ていて気持ちの良いものです。
メインストーリーの5話と6話は、様々な意味でこのゲームを象徴するお話です。
詳しいネタバレは避けますが、5話はヒーローについての恐ろしい秘密が判明し、6話はメインストーリーの主人公である三津木慎くんがヒーローになる決意をする話です。
厳しい世界に対する慎くんの発言、そして反対していた佐海良輔くんの反応を見れば、長々と私の説明を聞くより、「爽快感」の意味がわかっていただけると思います。
世界観や個人の事情をきらびやかで爽やかにするのではなく、キャラたちのメンタルを強靭で健やかにすることで、爽やかな読後感を実現したワールドエンドヒーローズ。
設定として意識することは難しく、プレイしてみて初めて何となく感じていく心地よさは、いわばサブリミナル的な爽快感といえます。
「システム部分の視覚や聴覚への作用」
シナリオの爽快感について熱く語りすぎましたが、システムの爽快感も語らないわけにはいきません。まずは戦闘シーンについて。
その前の現場へのダッシュ部分も、連打で走るスピード感が爽快で個人的には好きなのですが、こちらについては個人の好みによるので置いておきます。
ワヒロの戦闘シーンでは、3Dのヒーローたちがイーターと戦います。
まず走ってきて、高いところから落ちながらヒーローに変身!5人揃ったらポーズ!そしてイーターに通常攻撃した後で、チームの誰かがリーダーに声をかける!その声に答えるリーダー!リーダーによるド派手な必殺攻撃!!そして振り向くリーダーの背後で、イーターがバーンと散る!
完!!!!!!
…と、いわゆる特撮ヒーローもののお約束を踏襲したものとなっています。
戦闘シーンは飛ばしても問題ないのですが、是非一度は見ていただきたいです。
とにかくカッコイイ。子供のころに誰もが憧れ、そして「やったー!」と爽快感を感じたであろうヒーローが敵を倒すシーンを、これでもかというほどがっつり描いています。スタッフの強いこだわりを感じます。
そして、戦闘システムのわかりやすい爽やかさだけでなく、サブリミナル爽快感もワヒロのシステムは秘めています。BGMとSEです。とにかくワヒロ、音がいいんです。おそらく人が心地よく感じる音を選び抜いています。
特に最高なのはレベルアップ時のSEです。レベルアップという嬉しい事態に、更に耳に楽しいSEと画面効果が入り、テンションが非常に上がります。しかもワヒロは前述の通りレベルが上がりやすいため、この爽快感を毎日のように味わえます。気持ちいい。
そして戦闘シーンのSE。シュバババーン!!シャキーン!!ドドーン!!という軽快で迫力のあるSEで、残念ながら口では説明しづらいのですが、特撮ヒーロー風の演出に恥じない効果音となっています。
BGMも全体として明るく、シナリオを明るい印象にする効果に一役買っていることは間違いありません。
そして視覚。重い世界設定に反して、デザインは基本的にポップでキュートです。
これは女性向けを意識した部分もあると思われますが、丸みを帯びたデザインや、白やパステルカラーをメインとした配色は、ホームを見ているだけで何となく楽しくなってくるほどです。目にも優しい。
というわけで、様々な部分で感じる「爽快感」が、私がワヒロを好きな理由のひとつです。言葉にするのが難しい心地よさを、是非プレイして味わっていただければと願うばかりです。
正直、実際にゲームをやるまでは、ゲームに引きずられて陰鬱になったりするのではないかと警戒していたのですが、むしろ心健やかに楽しむことができています。
ただし北村倫理関係を除く。
北村倫理くんについては、とにかく後ほど別記事で語りたいと思います。語らなくてはならない。それほどワヒロの魅力において、北村倫理の存在は大きいからです。
続きも早めに書いていきたいと思いますので、終わりまでどうぞお付き合いお願いいたします。
ではまた。